【自己紹介】管理栄養士ってなに?


はじめまして!

管理栄養士の藍川はるです。

 

以前から興味のあったブログを初めてみました。

 

管理栄養士として、食や健康に関して

「そこはこうした方が身体に良いんだケドな~…。」

「それはこうした方が簡単なんだケドな~…。」

と思うことが多々あります。

 

しかし、働く若い世代・共働きの主婦としては

「わかっちゃいるケドやってられない!!!」

「もっともっと簡単な方法があるなら頼むから教えてくれっ!!」

と思っていました。

 

仕事に家事に忙しい、とにかく忙しい。

「知識はあるのに、

どうしたら健康的な食事ができるのかわからない…。」

「私、管理栄養士なのに自分の健康すら管理できてない…。」

などと落ち込んだ時期もありました。

 

まぁ、落ち込んだりもしたのですが、

自分なりに「こうすれば簡単…?」など暗中模索いたしまして、

それらの経験や知識が他の方のお役に立ったら良いなー

同じように悩んでいる人の助けになれたらなーと思うようになりました。

 

そんなこんなでブログ開設に興味を持ち、

今この記事を書いております。

 

このブログは働く若い世代を応援する

簡単な(←ここ大事)健康情報発信の場

にしていきたいと思っています。

 

ただまぁ、健康情報を発信する前に「管理栄養士」ってなんやねん?

と思われている方も多いと思うので、

始めはそのあたりの説明からさせていただきたいと思います。

 

 

 

 

さて、前置きが大変長くなってしまって申し訳ないのですが、

いよいよ本題の「管理栄養士ってなに?」って話をはじめたいと思います。

 

「私は管理栄養士です!」と自己紹介すると

だいたい①「………?」

    ②「あぁ~管理栄養士ね!」

    ③「給食のね!」

って反応にわかれます。

 

 

①の反応は、

自分で言うのもなんですが

まだまだマイナーな立場なので知らないのもご無理はありません…。

といった感じで説明させていただきます。

 

 

②の反応は

すでに自分や家族が病院などで管理栄養士にお世話になっていたり、

健康情報番組などを良く見る人は知っているかもしれません。

 

もう数年前になってしまいますが「美人過ぎる管理栄養士」といった感じで

少しスポットライトが当たったり、

健康器具会社の管理栄養士が考案したメニューが話題になったり、

最近では某シェイプアップジムの食事制限が厳しい!と注目されましたが、

あれの監修も管理栄養士がしています。

 

管理栄養士…病院やらメニュー考案やら食事制限監修やら

色々な場面で活躍していますね。

 

③に関しては…「ちょっと違います」と訂正させていただきます。

一概に違うとは言えないので「ちょっと」を付けさせてもらいますが、

おそらくそれは栄養士と勘違いなさっていると思われます。

 

さてさて、管理栄養士の説明もろくに始まっていないのに、

栄養士なるものもまで出て参りました…。

 

 

 栄養士と管理栄養士の違いは?

 

栄養士、管理栄養士の定義は栄養士法という法律に定められているのですが、

 

栄養士・管理栄養士とは?|全国栄養士養成専門学校協議会引用

 

 『栄養士法第一条

  ・この法律で栄養士とは

   栄養士の名称を用いて栄養の指導に従事することを業とする者をいう。

  ・この法律で管理栄養士とは前項に規定する業務であって複雑又は

   困難なものを行う適格性を有する者として登録された栄養士をいう。』

となっております。

 

なにを言っているのでしょう…?

複雑又は困難なもの…?

もう少しわかりやすい説明が以下。

 

『栄養士とは、都道府県知事の免許を受けて、栄養士の名称を用いて栄養の指導に従事することを業とする者。 管理栄養士とは、厚生労働大臣の免許を受けて、管理栄養士の名称を用いて、傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導個人の身体の状況栄養状態等に応じた高度の専門知識及び技術を要する健康の保持増進のための栄養の指導並びに特定多数人に対して継続的に食事を供給する施設における利用者の身体の状況、栄養状態、利用の状況等に応じた特別の配慮を必要とする給食管理及びこれらの施設に対する栄養改善上必要な指導等を行うことを業とする者。』 

 

つまり、簡単にまとめると

栄養士(健康な人に対して)栄養指導ができる資格

管理栄養士傷病者個人の身体や栄養状態に応じた高度な栄養指導ができる資格

ということになります。

 

なるほど~

管理栄養士は栄養士より高度な栄養指導ができるんですね!

(………ハードルあげやがって………)

 

しかし、この傷病者に対して~とか、

身体・栄養状況に応じて~という違いが大事で、

この違いの為に栄養士より管理栄養士の資格を取得するほうが

はるかに困難な道のりになるのです…。

 

 

 

 栄養士になるには?管理栄養士になるには?

栄養士の資格取得方法 

栄養士・管理栄養士とは?|全国栄養士養成専門学校協議会引用

『栄養士になるためには、厚生労働大臣から栄養士養成施設として指定認可された学校(昼間部のみ)に入学し、その課程を履修して卒業しなければなりません。栄養士養成施設は、全て昼間の学校であり、通信教育・夜間部の学校は指定認可されていません。栄養士養成施設には、4年・3年・2年の各種・専門学校と、修業年限4年の大学、修業年限3年・2年の短期大学がありますが、どの学校を卒業しても栄養士の資格は同じです。』

 

はい、つまり栄養士資格だけ欲しいのなら2年制の専門学校や

短期大学に入って、無事卒業さえできれば習得可能なのです!

最短2年です。

早いですね。

 

一方、管理栄養士は 

 

管理栄養士の資格取得方法

管理栄養士になるためには、

まず「栄養士の資格を所持していること」が前提となります。

管理栄養士は毎年1回実施される「管理栄養士国家試験」に

合格しなくてはなりません。

管理栄養士国家試験の受験資格は次のように規定されています。

管理栄養士になるには│全国栄養士養成施設協会‐栄養士・管理栄養士をサポート引用

 

『管理栄養士国家試験の受験資格は次のように規定されています。

  • 修業年限が2年である栄養士養成施設を卒業して、栄養士の免許を受けた後、厚生労働省令で定める施設において3年以上栄養の指導に従事した者
  • 修業年限が3年である栄養士養成施設を卒業して、栄養士の免許を受けた後、厚生労働省令で定める施設において2年以上栄養の指導に従事した者
  • 修業年限が4年である栄養士養成施設を卒業して、栄養士の免許を受けた後、厚生労働省令で定める施設において1年以上栄養の指導に従事した者
  • 修業年限が4年である管理栄養士養成施設を卒業した者』

 

 

 管理栄養士は年1回実施される「管理栄養士国家試験」

合格しなくてはなりません。

さらに受験資格として「栄養士の資格を所持していること」と、

栄養士養成施設の修業年限に対して実務経験が課せられています。

2年制の専門学校や短大卒だったら3年以上の栄養士としての実務経験…

3年制の専門学校や短大卒だったら2年以上の栄養士としての実務経験…

 

…合計5年はかかってしまいますね…。

 

ただし、規定の4番目に書いてあるとおり

『修業年限が4年である管理栄養士養成施設を卒業した者』

栄養士養成施設ではなく、4年制の管理栄養士養成施設を卒業していれば

実務経験無しで受験ができます。

 

管理栄養士養成施設では実務経験の代わりに

「実習」が履修課程に組み込まれています。

全国共通だと思いますが、

私の大学は3年生の時に実習期間が4週間設けられていて、

病院実習は絶対必須。

病院4週間の子もいれば、病院2週間+保育園2週間の子もいました。

私は色々なところに興味があったので

病院2週間+保健所1週間+社員食堂1週間に行かせてもらいました。

 

とまぁ、話が少しそれましたが、

管理栄養士になるには

最短4年が必要です。

これも栄養士と違うポイントです。

 

もしこの記事を読んでいるあなたが「将来は管理栄養士の資格が取りたいな」と

思っているのなら、4年制の管理栄養士養成施設(大学)に行くのが

断然おすすめです。

早いですからね。

それに管理栄養士の大学なら1年生の時から

4年後の国家試験に向けての授業が受けられます。

 

ただ、大学なのでお金はかかりますね…。

 

金銭面が心配な方は2年でとりあえず栄養士資格を取って

実務経験を兼ねて働きながら試験勉強をし、

国家試験を受ける、という方法もあります。

 

まぁ、どちらにせよ「管理栄養士国家試験」に受からないと

どちらにせよ管理栄養士にはなれないのですが…。

 

 

  

管理栄養士国家試験って?

 

管理栄養士になるには最短4年が必要と言いましたが、

上記に書いたのは「管理栄養士国家試験」の受験資格を得るまでです。

 

栄養士は栄養士養成施設を卒業できれば取得できますが、

管理栄養士は「管理栄養士国家試験」に合格しないと取得できません。

 

管理栄養士国家試験は厚生労働省が年に1回全国で同時実施しています。

だいたい3月中旬に実施されます。

 

これがね、卒業式前後になるんですね。

私の時は卒業式の5日後が試験日でした。

卒業式は気もそぞろだし、

卒業しても大学に勉強しに来るっていうね…(笑)

試験終わっても自己採点などがあるので、本当3月ギリギリまで

大学に行っていました。

 

普通4年後期って就職先が決まってたら

「学生生活最後を楽しむぞー」ってはっちゃける時期なんですケドね…。

友人の1人は管理栄養士と関係無い会社に就職したので、

その時期の入社前研修に出られなくて困っていましたね…。

(関係無いとは言え、ここまで頑張ってきたら受験したいし、合格したい)

 

まぁ、最近は試験日が遅いって見直されるみたいで

直近は3月の始めが試験日だったみたいです。

 

 

 

で、この試験の内容ですが

管理栄養士国家試験の難易度、合格率 | 管理栄養士の仕事、なるには、給料、資格 | 職業情報サイトCareer Garden引用

 

『試験は午前の部105問、午後の部95問、計200問で構成されており、

受験科目は「社会・環境と健康」

     「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」

     「食べ物と健康」

     「基礎栄養学」

     「応用栄養学」

     「栄養教育論」

     「臨床栄養学」

     「公衆栄養学」

     「給食経営管理論」の9科目となっています。』

 

幅広いんですよ…。

栄養の歴史やら法律やら

細菌・微生物・化学的な分野、

食品・調理の知識はもちろん、

人体や病気のことも範囲です。

なにせ「傷病者個人の身体や栄養状態に応じた高度な栄養指導ができる資格」ですからね…。

 

そして気になる合格率は

第31回管理栄養士国家試験の合格発表 |報道発表資料|厚生労働省引用

54.6%(最新平成29年度実施)

 

まぁ、半々ぐらいですかね。

こう見ると結構難しいかもしれません。

 

ただし、詳細を見てみると

管理栄養士養成施設の新卒は合格率92.4%なんです。

あれ?多い?

じゃあなんで全体では合格率が低いの?っていうと

管理栄養士養成施設(既卒)の合格率18.4%

栄養士養成施設(既卒)の合格率19.3%と、

 

管理栄養士の大学でも一度落ちてしまうと

「働きながら来年受験」はここまで合格率が下がってしまいます。

 

栄養士から管理栄養士を目指し直すのもなかなか困難な道のりになります。

 

こうした困難を乗り越えた人が「管理栄養士」を名乗ることができます。

(なので、栄養士と混同されると

「違うの!!私達はもっと困難な道を乗り越えてきたの!!」と主張したくなります)

 

以上がざっくりですが、栄養士と管理栄養士の違いになります。

 

 

 

 

まとめ

 

管理栄養士傷病者個人の身体や栄養状態に応じた高度な栄養指導ができる資格

 

・管理栄養士は国家試験に受からないと取得ない